第74回 マルホ発條工業株式会社

 第74回は、ばね製品・包装機・医療機器部品メーカーの「マルホ発條工業株式会社」さんです。
 昭和27年、製薬会社マルホ株式会社さんの社内にて「発條部」として創業。翌年に「魔法の杖」と言われた先端の曲がった棒を巻き取るという方法で5.89ミリのレントゲン用押しばねを製作したことにはじまります。現在の生活には欠かせない自動車やIT機器、エアコンやパソコン・スマートフォンなどのような精密機器など数えきれないほどの製品に使われているばね。自社工場ではコイルばね・板ばね・細工ばね・極小ばね等用途に即したばねを製造されておりその数約4000種以上!近年は、製品の流通サイクルが一段と早まっているので、強度・形状・サイズなど細かいオーダーに対応かつ短期で納品可能な体制を構築されています。
 長年にわたり蓄積された精密ばねの製造技術を応用し医療分野にも進出されますと、平成21年度には血管超音波内視鏡用フレキシブルトルクワイヤーと脳動脈瘤治療用デバイスにて「技術大賞」受賞。ばねの製造技術は、「内視鏡」の小型化に応用されています。
 その他にも包装機の製造も展開されています。製品開発に関しては、ユーザーとの徹底的なミーティングを基に完全なオーダーメイド体制をとり、医薬・食品業界における特殊な形状の包装分野にも進出、今後も精密加工技術で、お客様と成長を続ける京都企業を目指されています。
 いろんなところで伸びたり縮んだり働いているばね。そのひとつひとつは小さいですが誕生までにはとても大きな技術革新がありました。次はどんなばねが生まれるのかとても楽しみです。