第119回 ミヤコテック株式会社

 第119回は、高精度な樹脂射出成形加工(熱硬化性プラスチック、インサート成形)・金型製作を行われている「ミヤコテック株式会社」さんです。
 1961年の創業以来、“技術の追求”を基本としてものづくりを進められてきました。まじめな技術開発が評価され数々の賞を受賞。2008年には社員の方が、京都府の「現代の名工」にプラスチック成形職種として初めて選出されました。
 主軸の一つ、精密プラスチックの成形・金型作成の部門では、試作から量産までを守備範囲に、高精度なプラスチック製品を提供されています。一般に取り扱われるプラスチックは熱を加わると変形してしまいますが、市川社長は“熱硬化性樹脂”に着目。この樹脂は、生卵のようなもので、加熱で固まり冷却、再加熱でも変形しない特性を活かし、樹脂と金属部品を同時に成形できる『インサート成形』を積極的に進められて、従来工法時間を1/10程度にする技術開発により、経済産業省の新事業活動促進『新連携』に京都府下で4番目として認定されました。
 2番目の『環境対応型発泡体』事業は、環境に優しい素材(でんぷん、古紙など)を用いた素材と工法を開発され主に緩衝材として大手のメーカーの商品梱包の際に活躍。その他にも新素材開発されたプレゼント用のクッション材は私たちの生活の身近なところでも活用されています。
 3番目の『機械装置関係』事業では、お客様の“お困りごと”に対して、構想アイデア、素材選定、装置設計製作などを提供し、依頼元のコストセービングや付加価値創出に貢献され、大学や企業からの相談が絶えないようです。
 また、“社員皆の健康に軸足を”というお考えのもと、3年間日本健康会議の「健康経営優良法人」に認定されています。評価の内容は、ラジオ体操の実施、24時間カウンセリングが可能な環境の整備。徐々に社員皆の意識も高くなり審査が年々厳しくなってきている中今年度も挑戦されています。市川社長は今後も環境によりよいものを新しい事業として取り組んでいきたいとお話し下さいました。今後の活躍が期待されます。