第190回 株式会社ゲートジャパン

 株式会社ゲートジャパンは2005年、京都市内で創業しました。社名の「ゲート(門)」は、海外サプライヤーとの取引を前提に「日本の窓口となる」という創業理念を表しています。創業者の西澤耕一氏は、海外での資材調達と国内供給に商機を見いだし、前職の部下であった三山和明氏とともに社員2名で会社を立ち上げました。烏丸高辻の事務所で発足した同社は、初年度の売上高が1億円、2年目には3億円に達します。3年目にリーマン・ショックで大きな影響を受けましたが、継続的な営業活動により約半年で業績を回復し4年目以降黒字経営を続けています。
 主力事業は、精密金型に用いる微細部品の設計・製作・組立です。自動車、半導体、医療の各分野に対し、高精度かつ短納期での供給を行い、小ロットおよび単発受注にも対応します。同社は工場を自社で保有しない「持たざる経営」を方針とし、アジアを中心とする海外ネットワークを通じて世界最適地生産を提案しています。同社の品質保証の要は、海外生産品を国内で再検査する独自のチェック体制です。社内では加工を行わず、温度管理された環境下で、校正管理された三次元測定機や画像測定機、形状測定機を用いて海外調達品を再測定します。これにより、海外で生産しながらも安定した高品質を確保しています。加えて、中国およびタイに現地法人を設置し、中国のQCDセンターでは品質管理と協力工場の統括を担います。近年は自社のDX推進で得た知見を基に、他社向けの「DX伴走支援」も展開しています。
 今年4月、同社は経営体制を刷新し、創業メンバーの一人である三山和明氏が代表取締役社長、西澤耕一氏は代表取締役会長に就任しました。三山氏は2005年の創業以来、西澤氏とともに事業の最前線を担ってきた人物であり、創業期から培った知見を基に新体制での経営を牽引します。
 同社は来年1月、ベトナム・ホーチミンに営業所を開設する予定で、その後インドへの進出も計画しています。社員の約4割を女性が占め、外国籍社員も多数在籍しており、国籍・年齢・性別を問わない人材活用を推進しています。「人材は最大の企業財産」とする社是のもと、同社は今後もグローバル市場での事業拡大を図ります。
 創業者とともに長年苦労を重ねてこられた三山社長は、物腰がやわらかく、それでいて従業員への想いの強い方でした。この会社の未来が今から楽しみです。