第154回 小川医理器株式会社

 第154回は病院で使う感染対策機器を取り扱っておられる小川医理器さんにお邪魔しました。
 創業70年を迎えられ、創業者は現社長の祖父に当たる小川栄治郎さんです。栄治郎さんは戦前、日本で一番大きな医療機器卸の会社に勤めておられました。戦後まもなく日本に戻り、京都市北区の自宅で医療用品の販売を始めたのが昭和23年、小川栄治郎商店のはじまりです。当時は病院へ出向いてお医者さんの欲しいものを聞いて手配して納品する御用聞きのような感じでした。次第に規模が大きくなり、当時、医療関係の会社が集まっていた堺町御池で会社を設立。昭和38年に京都医科器械工業協同組合を発足し、医科器械工業集団団地計画に着手。近くの同業者・関連会社のみなさんと久御山に敷地を購入し移転されました。
 現社長の小川ゆきさんは、学生時代、会社を継ぐ予定はなく、大学卒業後は他業種の会社へ就職していました。しかし、当時社長をしていた小川ゆきさんのお父様の病気が発覚し、会社を手伝うつもりで同社へ入社。京都と東京で営業として働いていた時に、お父様の体調が悪くなり、平成18年、代表取締役社長に就任されました。
 入社当初から感染対策がこれからの病院で大事になってくると考えておられ、当時珍しかったドイツ製のベッドパンウォッシャーに着目し商社から仕入れて販売を始めました。
 ベッドパンウォッシャーとは全自動汚物洗浄機と呼ばれ、全自動で洗浄、消毒、乾燥を行う器械です。現在はドイツのマイコ社と直接契約し、輸入販売されています。メンテナンスも小川医理器さんの従業員さんが直接されており、現在国内で5800台稼働している器械のメンテナンスのため営業所が全国に広がっています。
 入社以来、社内のIT化にも着手し、10年以上前からグループウェアを導入して効率化、ペーパーレス化をどんどん進めていかれました。社内業務の無駄な時間をなくし、お客様への充実したアフターフォローを行う時間へと還元されています。
 今後も病棟内で使用する感染対策機器を中心に販売・メンテナンスに力を入れ、ベッドパンウォッシャーをより多くの方に知っていただけるよう、医療業界で働く人たちにお届けする情報誌【nest】の刊行にも力を入れていきたいと話されていました。