第107回 渡辺製菓株式会社

 第107回は、保津川あられ本舗を運営されている「渡辺製菓株式会社」さんです。
創立された昭和24年より現在に至るまで、素材・味・本物であること・伝統の精神・京丹波らしさにこだわり、創業者の想いを受け継いで商品づくりに取り組んでこられました。
 “あられ”に使用されている“もち米”は、佐賀県産ヒヨク餅米、地元丹波産新羽二重糯米を主に国内産もち米を100%使用し、“塩”には伊豆大島産の海水塩を中心に旨みのあるものを、“豆”には大粒で柔らかい地元丹波産の黒豆と甘みのある「おおつる大豆」を使用するなど素材のこだわりには余念がありません。製法についても、食べた時に口に広がる米の香りを最も大切に「丸つぶ蒸し」という製法で、米粒そのままを蒸し上げる昔ながらの製法を採用されており、米の香り、甘みをそのままあられに生かし、ひとつひとつの工程に職人の心と技を込めながら10日ほどかけて丹精に仕上げられています。
 そんなこだわりもあって、昭和43年には第17回全国菓子大博覧会にて「保津川あられ」が名誉金賞を受賞。それを皮きりに、数々の賞を受賞されています。また商品開発にも余念がなく「やさいあられ」や「丹波豆まめ焼」など素材の美味しさを追求したものも好評なのだとか。2015年には、「フード・アクション・ニッポンアワード2015」で「あられ一粒」が商品部門に入賞されました。
 代表取締役社長の渡邉さんが、“今後も地域密着で地元の人を大切にしていきたい”というお考えのもと、本社と工場が併設されている保津川あられ本舗霰館(あられかん)工場直売店を見せていただくと、飲み物やあられを自由に振舞われており、地元の人達にとって憩いの場となるようにという想いが伝わってきました。店内の工房では、目の前で作られていく工程を見ることもでき大変楽しい空間となっていました。
 今後も、社訓の“一人は皆の為に、お客様の為に。皆は一人の為に、一粒のあられの為に”という想いを大切に歩んでいかれます。皆さま是非一度お立ち寄りください。