第152回 株式会社長村組

 今年で創業102年、京都を中心に関西の土木工事や建築工事のお仕事をされている長村組さんを取材させていただきました。
 大正10年に長村清之助さんが創業されて以降、公共事業を中心に堅実に経営をされてこられ、京都市や京都府からも厚い信頼を得ておられる長村組さん。令和3年には京都府より「京の老舗」として表彰されました。また、平成13年に「ISO9001:2000」品質マネジメントシステムの認証取得、令和2年には「ISO14001:2015」環境マネジメントシステムを認証取得と、まさにSDGsを実行されておられる企業といえます。
 道路や橋、庁舎や学校・病院・福祉関連施設・陸上競技場・文化会館・金融機関の新店舗から会社社屋・マンション・一般住宅・社寺・民芸資料館など、長村組さんが手掛けたものは数え切れず、みなさんが知らず知らずのうちに利用されているところも多いでしょう。
 土木や建築というと専門性も高く、一般の私たちからすると何をしているのかわからない、どんな仕事内容かわからない、という方も多いかと思います。長村組さんはそんな堅いイメージを払拭するために、さまざまな新しい取り組みをされています。例えば、学生向けのワークショップとして実際にビルの解体体験会を開いたり、幼稚園児や小学生向けに土木工事を何のためにするのかを紙芝居形式で説明する現場見学会を開いたり、Instagramで会社の内側を発信したり……このような活動を通じて、建設業全体のイメージアップに貢献されています。
 四手井社長は、昨今よく言われている業務のDX化やIT化を取り入れると同時に、それらを扱う『人』が大事であるという思いから、従業員の健康を考え「京(きょう)から取り組む健康事業所宣言」の『宣言証』を受けたり、人間力向上のために会社周辺の清掃活動も従業員のみなさんで毎月行われています。
 創業者の『経営はとにかく堅実にやりなさい』という言葉を大事にし、今後、さらに次世代の人材育成に向けての取り組みを続けていくとおっしゃられていました。